春の訪れを感じる色

寒い日が続いておりましたが、

2月も終わりに近づき、窓越しの日差しからは、

春の気配が感じられるようになってまいりました。

無彩色にも思える冬に風景から

少しづつ目に見えるも増えてきたように思います。


日本人は、古来より色に敏感んな民族と言われ

その季節によって、様々な色を使い分け、

そして色に名前を付けてきました。

その名前は、花の色、鳥の羽の色、空の色。

様々な物がモチーフとなっています。


先日、結婚式でお衣装を担当される方とお話をしている際に

鶸色の色打掛けが話題になりました。


皆様、鶸色ってどんな色かご存じでしょうか?

鶸色とは、日本の伝統色名の一つで、鎌倉時代に生まれた色とされています。

鶸(ひわ)という林などに住む小型の鳥の羽根の色からきている、

黄味の強い黄緑色を表す色です。


鎌倉時代の方々は、春が近づいてくると晴れた日には、

小鳥の鳴き声も近くで聞こえるような気がする。

そんな思いから、この色から鶸の鳴き声や羽の色を思い描き

春の訪れを感じていたのかもしれません。


色一つをとっても、

そこに込められた思いや風景があって

それを知るだけで古人からのメッセージを受け取っているような気持になります。

日本の伝統色名って、本当に素敵ですね。


色の魔法で未来を変える!  色彩幸師   工藤真紀

<プロフィール> カルチャーセンターや大手百貨店でのカラーセミナー、企業やショッピングモールにてパーソナルカラー診断イベントなどを担当。 診断数は延べ 600 人以上。 色の魔法の効果をわかりやすく伝える色彩心理の専門家として学校教育関係、PTA、 商工会、行政、ビジネスマン、生保営業、経営者層など幅広い業界や階層から講演に招致されている。 関西の美容専門学校や大学等で非常勤講師も務める。

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