寒い日が続いておりましたが、
2月も終わりに近づき、窓越しの日差しからは、
春の気配が感じられるようになってまいりました。
無彩色にも思える冬に風景から
少しづつ目に見えるも増えてきたように思います。
日本人は、古来より色に敏感んな民族と言われ
その季節によって、様々な色を使い分け、
そして色に名前を付けてきました。
その名前は、花の色、鳥の羽の色、空の色。
様々な物がモチーフとなっています。
先日、結婚式でお衣装を担当される方とお話をしている際に
鶸色の色打掛けが話題になりました。
皆様、鶸色ってどんな色かご存じでしょうか?
鶸色とは、日本の伝統色名の一つで、鎌倉時代に生まれた色とされています。
鶸(ひわ)という林などに住む小型の鳥の羽根の色からきている、
黄味の強い黄緑色を表す色です。
鎌倉時代の方々は、春が近づいてくると晴れた日には、
小鳥の鳴き声も近くで聞こえるような気がする。
そんな思いから、この色から鶸の鳴き声や羽の色を思い描き
春の訪れを感じていたのかもしれません。
色一つをとっても、
そこに込められた思いや風景があって
それを知るだけで古人からのメッセージを受け取っているような気持になります。
日本の伝統色名って、本当に素敵ですね。
0コメント